堅苦しい事ばかり書いていますので、ちょっとばかり方向転換してみようと思います。
私は以前は広島市西区に住んでいましたが、広島大学の統合移転で作られたニシキプリント東広島工場操業に合わせて広島県の中ほどにある東広島市に居を移しました。通勤ルートに信号が一つもない環境ですので、今更広島市内に戻ると信号の多さでストレスがつのりそうです。
最寄の駅から西の広島駅に行くのと、東の尾道駅に行く電車代が丁度同額ですので、行楽にはもっぱら尾道に行くことが多くなりました。
そんなことで、今も昔も注目を集め、変化し続けている「尾道」とその周辺に焦点を当てて、私の見聞したことをシリーズでダラダラと紹介していこうと思います。
尾道と言えば「ネコ」
尾道と言えばいたる所にネコがいるのでそれだけで語り尽くせないのですが、まずは第1回として「坂道とネコ」という鉄板のテーマでお送りします。
JR尾道駅の裏手から直ぐに立ち上がっている千光寺山は標高が144mほどの小高い山ですが、「坂の町、尾道」を形作る上で大きな役割をしています。山頂付近では、ラブラブの猫が寄り添っている「恋人の聖地」としても認定されているデートにもお奨めの観光地です。 私の場合は相当通っていますので中腹の横軸を移動しながら片っ端から路地を登って、今では目を瞑ってでも歩けると豪語しています。道すがら、いたるところで猫を撮る人に出会います。 NHK「世界ネコ歩き」の世界的動物写真家、岩合光昭先生も何度も撮影に来られていたようで、何を隠そう私のカメラ機材は歴代岩合先生と同じ機種を使っています。同じ機材を使えば同じような写真が撮れるという安易な考えですが、「道具から入るのも悪くはないよ」と言ってくれる人もいたりします。
ネコも私も暑いのが嫌いですので、朝の涼しい時間帯に撮影に出かけます。ネコ背を直すためなのか背伸びをしたり、口のグーが入りそうな程の大あくびしたり、気持ち良さそうにまったりとしています。
千光寺山に登るには様々なルートがありますが、代表的なルートが長江口のロープウェーと並行する「猫の細道」です。
暑いからと言って半そで半ズボンで「猫の細道」に行って、夢中になって「ネコ」対「不審者」の睨み合いをしていると、気づかない間に蚊にボコボコに刺されたりします。
ネコにとっては私なんぞは首からへんな機械をぶら下げた不審者以外の何者でもありません。私の邪心を見抜かれますとネコはさっと姿を隠します。ネコとの信頼を勝ち取ろうと詐欺師のようにじりじりと接近して距離を詰めていきますが、邪な心を見破られて去っていったりします。ネコ撮影は大袈裟ですが自らの心を浄化する修行になったりもします。 私にとって一番ネコらしいのが茶トラのネコです。修行の成果で穢れのない心を感じてか足元に来てくれるので嬉しそうに撮っていると「うちの子も撮って」とモデル志望さんを連れて来られたりもします。
子ネコの目線まで降りて撮りますと傍から見ると変な人に見えると思いますが、岩合先生は腹ばいになって撮っているそうですので、先人の真似をするのは心強いです。
ネコの目というのは不思議なもので、「この猫は何を見つめて何を考えているのかを読み取って50字以内の文章にしなさい」とか言われると十人十色の答えが返ってきそうです。 尾道は古民家再生でも知られた町ですが、その中でも象徴的な「ガウディーハウス」には、これだけ通っていてもお目に掛かっていなかったのですが、ひょっこり路地から顔を出した彼女が「ついてきんさい」と言うように道案内してくれたりします。
そんな魅力的な尾道でネコ達が色々な個性でアテンドしてくれますので是非おいでください。(ウインク)
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