新人の「window tribe」です。
前回は仕事がらみの記事を書きましたが、本来は根っからの道楽人ですので、「仕事」と「遊び・趣味・観光」を交互に書いていこうと思います。
さて、趣味がテーマとしての第一回目を考えましたが、先輩メンバーの「しましま」さんが日本三景の宮島を主に書いているので、その向こうを張って広島市の「縮景園」を取り上げてみました。
「縮景園」は広島市の中心街のすぐ北側に位置する上幟町に「広島県立美術館」と背中合わせの文化ゾーンを形成しています。
豊臣政権の五奉行だった浅野長政の次男で安芸広島藩初代藩主の浅野長晟が、徳川二代将軍秀忠の時代にあたる元和6年(1620年)に家老であり茶人・造園家でもある上田宗箇に命じて作らせた池泉廻遊式庭園という大名庭園だそうですが、私のような浅学の者が述べても仕方ないので下記に公式サイトを貼っておきます。
観光サイトによっては海外の方々にとって東京・京都の次に、大阪・名古屋など大都会をさておいて「 Hiroshima 」は三番目に名の知れた日本の都市と言われることもありますが、原爆ドームと厳島神社という性格の異なる二つの世界遺産を擁していますので、近年海外からの観光客も増加しているようです。
そんなメジャーな観光地に隠れて、多くの広島県民でさえ生涯のうち数回しか訪れないのではないかと思われるのが「縮景園」です。
少々時期外れにはなりますが、新年3日に広島城の護国神社の初詣でごった返しているのを尻目に、ちょっと東に行っただけの「縮景園」を訪れた時の様子を一般市民の私目線で観光案内を書いてみようと思います。
「日本三名園」の水戸偕楽園、金沢兼六園、岡山後楽園に仲間入りしてないのでしょぼいと思うなかれ、国の名勝で、「日本の歴史公園100選」にランクインしており、私も久々に入園して予定外に長居をしてしまいました。
まずは入り口で大人260円のチケットを買うと、ここの茶屋と美術館のカフェで使える割引券もついてきました。
正面から奥の茶室「清風館」まで一直線に掃き清められて奥行きのある景観が広がっています。清風館を過ぎると園地の中央に位置する「濯纓池(たくえいち)」と呼ばれる大きな池があります。
水面の映る高層ビルが「今と昔」「静謐とダイナミック」などと対照的です。
ここに架かるアーチ状の石橋が縮景園のシンボルである「跨虹橋(ここうきょう)」です。広島県民は縮景園=石の橋と連想しますが、「虹をまたぐ」と書いて跨虹橋というロマンチックな名前があるのは、恥ずかしながら長年広島県民をしている私自身、初めて知りました。
ここではご他聞にもれず「鯉」が泳いでいて、入り口で餌も売っています。
広島で鯉といえば赤い鯉のカープですが、水面に映った私の姿を見て満面の笑みと胸ヒレのゼスチャーで挨拶に来てくれました。
池の真ん中の島に向けて大砲のようなデッカイレンズを向けておられる方がいるので、「何が撮れるのですか」と伺ったところ、カワセミが居る事を教えていただきましたが、続けて「肉眼では見えませんよ」とも言われます。
そういわれながらも、この時に持っていたカメラがコンパクトですが30倍ズームのファインダー付きでしたので、ちゃっかりと生まれて初めての「カワセミ」の写真が撮れてしまいました。
「飛ぶ宝石」とも称され、漢字で書くと「翡翠」ですがカワセミともヒスイとも読む事ができます。
俄然バードウォッチングの様相を呈して来ましたが、「カワセミ」のいる小島の隣にある岩の上に居るのが「イソサギ」だそうです。
池の周りを歩いて行きますと、仙人然とした白いサギが居ます。短絡的に「シラサギ」と思ってしまうのですが、後で調べると「シラサギ」という鳥はいないそうで、大きさで「ダイサギ」、「チュウサギ」、「コサギ」と言うそうで、ここに居るのは首が短いので「コサギ」のようです。
その先に進んで行きますと小さな鳥が一瞬見えたので刺激しないように慎重に距離を詰めますが、反対方向からの来た人に驚いて茂みに逃げられてしまいます。
出てくるのをじっくり待ってようやく姿を現してくれましたが逆光の後ろ姿です。単純に知っている名前でルリビタキかと思いましたが、羽の色が瑠璃色ではなく、「ジョウビタキ」という種類らしいです。 漢字で書くと「尉鶲」ですが尉の字が銀髪を示す言葉だそうで付いた名前らしいです。
そして慎重にならずとも、馴れ馴れしく逃げもしない鳥は「ハト」でした。
途中にはネコちゃんにも会いましたが、実は猫は私の得意分野ですので、いずれ大特集で書こうと思い深追いはしませんでした。
池を一周して最初のバードウォッチングの方のところに戻って来ましたが、「カワセミ」は場所を移ったらしいので、今度は自力で見つけてみました。ただバードウォッチャーになると道具が大掛かりになるので深入りしないように用心が必要です。
今回は生き物たちに相手をしてもらって、それなりに縮景園を楽しんだつもりになってしまいましたが、他にも四季折々の木々や花の色彩のうつろいや、建物の構造や意匠の事なども詳細に見ていけばまだまだ楽しめそうですので、奥深い縮景園に再訪したいと思います。
そして忘れてはいけないのが、入場券を買った時に貰った割引券。せっかくなので緋毛氈が敷かれた茶屋でお抹茶セットを100円引きで堪能します。
最近は「インスタ映え」とか言う言葉がはやっているようで、オジサンには何の事だか付いていけませんが、そんな楽しみ方も出来ると思います。
名勝 縮景園
広島市中区上幟町2-11 / TEL(082)221-3620
【アクセス】 広島電鉄 白島線「縮景園前」下車
【開園時間】 4~9月 9時から18時 / 10月~3月 9時から17時
【入 園 料】 一般260円、高・大学生150円、小・中生100円
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