シンです。
気が付けば今年ももう残すところ2週間、年内に終わらせないといけない仕事に追われる今日この頃、みなさん忙しさのあまり体調を崩したりはしていないでしょうか。
私はと言えば、この頃は来る日も来る日も年賀状の宛名印字に追われる毎日です。思えば昨年の今頃はまだヘルニアで入院中で、宛名印字の仕事ができなかったので、何だかその分今年は余計にきつい気がします。
さて、今月のブログはテーマ月で「おすすめのアプリ・ウェブサイト・ネットサービス」となっていますが、久しぶりに電子書籍関連のアプリを取り上げたいと思います。しばらくお付き合いのほどを。
0.電子書籍見直しのきっかけ
私がヘルニアで入院中に電子書籍端末Kobo gloを使用していたということは、過去の私のブログでふれたことがありますが、退院後はこの端末はお蔵入りしてしまっていました。それというのも家では他にいくらでも紙の本があり、オンラインで販売されている電子書籍もさほどお買い得感がないので、電子書籍端末に入れるような新しいコンテンツもこれと言ってなかったからです。
それがつい最近、SONYのSONY READER POCKET EDITIONという電子書籍端末を中古で格安(何と1,500円ほど)で手に入れてから、また電子書籍端末に興味がわいてきたのでした。この端末にはWiFiが搭載されておらず、電子書籍を格納するメモリ容量も2ギガ以下という、今から思うと何故この端末が発売された当時2万円近くもしたのかと思うほど貧弱なハードウエア構成ですが、画面が電子ペーパーで見やすいのが何より気に入りました。Kobo gloの画面にも電子ペーパーが使われていますが、SONYの画面はさらに白く、紙の色により近い感じです。残念ながらKobo gloのようにバックライトの類は搭載されていないので暗いところでは本は読めなくなりますが、それは通常の紙の本も同様なのでそれほど欠点とは言えない気がします。
このSONYの電子書籍端末が対応する電子書籍の形式はXMDF、ドットブック、EPUB、PDF、Textとなっており、実質EPUB、PDF、Textの3つと言えますが、特にText形式が読めるのは評価できると思います。Kobo gloは何故かText形式に対応しておらず、TextをHTMLに変換してようやく読めるという理解に苦しむ仕様です。Text形式の電子書籍は無料の電子図書館「青空文庫」でも標準で使用されている最も汎用性が高い形式で、入手もしやすいです。俗に「青空文庫形式テキスト」と呼ばれるルビを一定の規則で入力してあるテキストは、この形式に対応した端末でルビ付きで表示できますが、私の知る限り、これに対応した端末はCASIOの一部の電子辞書に限られるようです。ソニーの端末もルビ付きで表示はできず、ルビは本文と同じ文字サイズで通常の文字としてしか表示できません。読書専用の端末ではない電子辞書でさえ対応しているものがなぜ読書用の端末で対応していないのか、これも理解に苦しむところですが、これからはEPUB形式が主流になると見越しての考えからでしょうか。
さて、ちょっと前置きが長くなりましたが、本題の電子書籍関連のアプリの紹介に移ることにします。
1.Kindleアプリ(Amazon)
間違いなく世界で一番ユーザーが多い電子書籍端末がkindleでしょう。電子書籍端末で最初に成功を収め今日の電子書籍ブームの火付け役ともなりました。従来からの電子ペーパーの画面の端末を使用したものとは別に最近ではカラー液晶画面を搭載した端末もラインアップされ、こちらも人気のようです。
kindleは独自の電子書籍フォーマット(AZW3、AZW)のほかText、PDF、MOBI、PRC、HTML、Microsoftワード形式(DOC、DOCX)など幅広いフォーマットに対応しています。また、Amazonで購入した電子書籍はすべてクラウドに保存されるので、万一端末が壊れても電子書籍はなくなることはないというのも安心感があります。
kindleアプリと呼ばれるこの端末用のアプリは早くから登場していただけあって、完成度も高く、タブレットやパソコンにインストールすれば電子書籍の管理のほか、簡易の電子書籍リーダーとしても使用できます。電子書籍が閲覧できる無料のアプリはまだあまりないので、とても便利です。欠点を挙げるとすれば、登録した書籍が増えてくると、ライブラリの更新に時間がかかること、アプリの動作が全体的に重く感じることでしょうか。
2.Kobo Desktopアプリ(楽天)
日本の大手オンラインストアである楽天から発売されているKoboシリーズ用のアプリです。
Kindleより後発ながら、端末本体の価格の手頃さで国内ユーザーはかなりの数になっているのではないでしょうか。久しぶりにどんな製品が出ているのかと見てみると、防水機能付きの電子書籍端末も発売されているようです。まあ、お値段はかなり張りますが。
アプリが出た当初は電子書籍の管理のみだったと記憶していますが、現在はタブレットやパソコンでの電子書籍のリーダーとしても使えるようになっています。Koboの電子書籍の対応フォーマットはEPUB、PDF、HTML、CBZ、CBR、MOBIとなっており、私の持っているKobo gloと変わっていないようです。Text形式に対応していないのが残念です。このアプリも登録した電子書籍が増えてくるとライブラリの更新に時間がかかるのは欠点ですが、動作はKindleアプリよりは軽快な印象です。
3.eBook Transfer(SONY)
私が最近手に入れたSONYの電子端末用のアプリですが、上の2つに比べるとかなり機能的には見劣りがする印象です。このアプリでできるのは端末に入っている電子書籍の管理とオンラインストアへの接続くらいで、電子書籍そのものを閲覧する機能はありません。上の2つにはない機能としては、端末に入っている電子書籍をバックアップする機能くらいでしょうか。このアプリの出来の悪さもこのSONYの端末が売れない原因になっている気がします。従ってこのアプリはSONYの電子書籍端末を持っている方以外にはおススメしません(笑)。
おわりに
こうして見ると、電子書籍端末で成功しているのは海外メーカーばかり(Koboは今は楽天の子会社ですが、もともとはカナダの企業です)で、日本のメーカーの電子書籍端末は苦戦しているようです。オークションで出品されている中古の電子書籍端末を見ても日本のメーカー(SONY、東芝など)は人気がないのか値段設定はかなり安目となっています。端末自体の性能は日本のメーカーだけあって悪くないのに何故なのでしょう。まあどちらか言うと自炊した電子書籍がメインの私からするとそこが狙い目で、すでに日本のメーカーの電子書籍端末を、安いものでは1,000円台、高くても3,000円台でいくつか落札しました。思うに、端末のハードウェアよりもソフト面(アプリの使いやすさや魅力のあるコンテンツなど)で差がついているのではないかという気がしてなりません。では今回はこの辺で。
コメント