広島といえば…被爆電車が今も現役で走り続ける路面電車

皆さんお疲れ様です。よんです。

さて、今月はテーマ月として各メンバーがテーマを元に記事を書いています。 テーマは「広島といえば」です。

何を記事にしようかなと考えていたのですが、広島の交通手段の1つである「路面電車」を取り上げてみようと思います。と、思ったらよっさんとテーマがまるかぶり!まさかの…です。メンバーのテーマ設定は自由なのでかぶることも想定していましたが…まさか自分がかぶるとは(笑)

というわけで2回目の「路面電車」ですが、よっさんとは違った視点からアプローチしてみようと思います。路面電車とは?という部分はよっさんが書いてくれていますので、合わせて読むとより分かります。どうぞお付き合い下さい。

いろいろ調べていると身近にありながら知らなかったことが多いのだとつくづく感じました。

■開業して100年の歴史

路面電車を運営している広島電鉄株式会社は前身である「広島電気軌道株式会社」によって、大正元年(1912年)11月23日に走り始めたそうです。
一昨年の2012年でちょうど100年…1世紀です…すごいです。

100週年記念サイトもあるようです。

このサイトでは路面電車の歴史や変遷が詳細に掲載されています。

広島電鉄 100周年記念ロゴ

100週年記念のロゴもいいですね。0の中に電車のイラストがあるんですが、新旧の電車で赤いほうは開業当時の電車、白いほうは最新のグリーンムーバーでしょうか?社員からの案を募って決まったらしいです。

広電路面電車の利用者数と料金

利用者数はよっさんも書いていましたので割愛。軌道線と鉄道線を合わせた輸送人員と路線延長は、路面電車としては日本一だそうです。

以下は料金表ですね。

◆市内線:大人150円(子供80円)
◆白島線乗り切り:大人100円(子供50円)
◆宮島線:区間制運賃120~270円
◆電車一日乗車券:大人600円(子供300円)
◆一日乗車乗船券:が大人840円(子供420円)
◆宮島フリーパス:大人2000円(子供1000円)

基本的に市内線は一律150円。市内ならどこまで乗っても150円ですからとても良心的です。私がよく乗る宮島線は区間制なのでだんだん高くなります。増税にともない運行運賃も値上げされるそうです。お気をつけ下さい。

普通運賃:150円→160円(10円値上げ)

今なお現役で走り続ける被曝電車650形

よっさんの記事にも少しありましたが、皆さんは被爆電車をご存知でしょうか? 1945年8月6日、広島に原爆が投下され一面焼け野原になりました。それは当時、広島を走っていた路面電車も無事では済まなかったと思います。ですが、奇跡的に原爆投下後、わずか3日後に復旧された車両があります。そしてそれが今なお現役で走り続けているのです。

被爆電車

その路面電車は650形という車両です。画像は651号車と652号車です。本当にお恥ずかしい話ですが、被曝電車が現役で走り続けていることを私は知りませんでした。

650形は651号車から655号車まであり、いずれも当時の原爆で被曝し大破、もしくは全焼したようですが、奇跡的に652号車だけは小破で済み、原爆投下3日後、己斐〜天満間の一部の区間だけですが、復活を果たしました。生き残った広電のスタッフが被曝したその日から焼け残った電車を本部にして、包帯姿で軌道、変電所などの復旧作業を進められたそうです。これによりどれだけの人が励まされ、救われたことか…。

Wikiに当時の写真がありました。

被爆電車

※当時の652号車 651号車 653号車がその年の12月、その他も翌年、翌々年ごろには復旧されたようです。まさかあの車両がそうだったとは…今更ながらですが驚きと感動がありました。

現在は651号車と652号車のみが現役、653号車は江波車庫で保管、654号車は広島市交通科学館ヌマジ交通ミュージアム(名称が変わりました)に寄贈されています。と、これを調べていて、あっ!と思い出して過去の写真を漁ったのですが、ありました。息子を連れて車両の前で写真を撮っていました。あの時はそういうことも知らずに写真を撮りましたが、こうやってみると不思議なものです。

650形 654号車 広島交通科学館

Wikiに載っていたのですが、車内の運転台後部に「650形電車の由来」なる被爆時の状況などを1両ごとに解説した説明書が掲げられているそうです。今度是非とも見てみようと思います。

それにしても、今なお走り続ける被爆電車。広電さんの意気込みが感じられます。現存していて、さらに走っているんです。この車両の価値たるやお金に変えられない財産ではないでしょうか。いっそ世界遺産になってもいいぐらいのものだと思います。

原爆に遭った少女の話

以下は余談ですが、原爆当時の実話を元に描かれたWeb漫画です。著者の祖母の実体験を漫画にして残されているようですね。当時は戦争のため男性職員が出兵してしまうため、人員不足を補うため広島電鉄は家政女学校という女子を対象にした学校を開設。そこで実際の路面電車の乗務と勉強を両立、生徒を育成して仕事に就かせることを目的としていたようです。

当時は女子生徒も路面電車を運転していたんですね。この漫画には戦時の路面電車の様子が描かれています。上記に書いた「原爆投下3日後に復旧」のあたりの描写もありました。※見るにはリンク先の以下の画像をクリックすると読めます。

原爆に遭った少女の話

原爆であった少女の話

電子書籍として販売もしているようなのでご紹介。

[amazonjs asin=”B00EDTW2DM” locale=”JP” title=”原爆に遭った少女の話”]

別名、チンチン電車

最近あまり聞かなくなったのですが、路面電車のことを「チンチン電車」という呼び方がありましたが、最近は呼ばれなくなってきたように思います。私も小さいころはチンチン電車と言っていたものです。私、出身は福山のほうですけど。何故このような名前があったのかというと「鐘」の音ですね。

車掌と運転士との間で合図を送るために鳴らしていた鐘の音が「チンチン」って鳴っていたから「チンチン電車」。

・チン     止まれ
・チンチン   発車
・チンチンチン 急停車

走っている途中に「チンチン」と2回鳴ったら「降りる客がいないから通過」、止まっているときに「チンチン」と2回鳴ったら「みんな乗ったから出発」という意味があったらしいです。上記のWeb漫画にもこの鐘の意味が描かれていました。電車同士すれ違うときなども鐘をならして挨拶したらしいです。

もし、路面電車に乗ることがあれば車掌さんをよく見てみて下さい。今も出発の際にはベルを2回鳴らしています。

いろいろなグッズも販売しているようです

知らない方もいらっしゃると思いますが、広電さんは路面電車に関連するいろいろなグッズも販売しているようです。私が気になったのはこれ。…買ってしまいました。

広電ダンボールキット

路面電車「グリーンムーバーのダンボールキット」です。お値段400円。

息子が電車大好きなので、一緒に作ろうと思って買ったのですが、これがどうしてどうして。とてもよくできた組み立てキットになっています。なんといってもカッターナイフなど一切必要なく組み立てができる仕様になっています。子供に優しいですね。

広電ダンボールキット

3歳の子供にはちょっと早かったかな~というところですが、私が組み立てるのを横でキャッキャ言いながら喜んで(邪魔しながら)見ていました。

広電ダンボールキット

うーむ…すごい。よくできています。

広電ダンボールキット

息子もとても喜んでいました。電車好きな男の子にはたまらないかもしれません。

その他にもいろいろ販売しているようです。いずれも広電の定期券を販売している窓口で購入できますよ。

まとめ

長い歴史を持つ広島の路面電車。いろいろ調べてみると知らないことだらけで驚きと感動がありました。今も市内の交通の主流はバスよりも路面電車のほうが多いのではないでしょうか。これからも広島の生活を支える存在であって欲しいです。

余談多めの記事でしたが以上でした。

コメント

  1. TAG より:

    被爆当時の被爆電車の写真は651号です。復旧は、651号が翌年、652号が昭和20年の8月中となっています。

  2. よん より:

    >TAGさん

    コメントありがとうございます。

    ご指摘通り、写真は651号車でした。
    訂正ありがとうございます。

  3. 南北 より:

    ちんちん電車とは懐かしい言葉です。
    私達の世代は市電など言葉は使わず誰もがチンチン電車でした。
    運転席の上から車掌席まで車内の天井に1センチ程の白いロープが通っていてそれを車掌が後ろの席から引っ張ってチンチンの合図をしていてその方が分かり易かった。

    のてんj

タイトルとURLをコピーしました