印刷のおさらい ~最終回~

どうも、よっさんです。
「印刷屋さんのオシゴト」を簡単にご紹介!と始めた本テーマも
今回で最終回となりました。
前回は「原稿」が「印刷物」になるまでの
工程・第一幕としてお届けしましたが、今回はさしずめ第二幕。
編集の終わった印刷用データが紙の上に再現(印刷)され、
製品として形になるお話です。

「原稿」が出来上がりイメージどおりに編集組版されたデータになれば、
いよいよ印刷開始です!

印刷機で紙に印刷をするには、
まず印刷機に組み込む“刷版(さっぱん)”という板を
準備しなければなりません。
これは、第1回目にも例としてあげた「木版画づくり」で言えば
製品として形になるお話です。

一昔前まで、刷版の作成は全て手作業で行われていました。
しかしコンピュータ化が進んだ現在では、
編集組版されたデータから直接刷版を出力することができる
CTP(Computer To Plate)システムによって、
より精度の高い刷版を
早く、かつ低コストで作成することができるようになりました。

刷版の準備が整い、印刷機に組み込めば
いよいよ印刷開始です。
印刷機には、名刺専用の小型印刷機から
大量部数の新聞を一気に刷り上げる大型輪転機まで、
種類も大きさもさまざまです。
印刷会社は、それぞれの得意分野に応じた印刷機を備えています。

紙にただインキがのっていれば「印刷」ではありません。
インキと水の加減、インキ濃度の調整、表裏の精度などを
常に最適な状態にしなければなりません。
この微調整が印刷物の良し悪しを左右するのです。

細心の注意を払って印刷された紙は、
いよいよ製品に姿を変える製本加工の工程に入ります。

1冊の本を作るには、さまざまな加工方法が組み合わされています。
本の中身は、複数ページが印刷された大きな紙を
折ったり1ページ毎に切り分けたりして、ページが続くように並べます。
一方の表紙は、仕様に応じて
ビニールコーティング加工や折り返し加工を別に行うことがあります。

こうして別々に準備された本の中身と表紙は、
最終的に背をのりで固めたり針金で止めるなどの方法で固定され、
最後に仕上がりサイズに断裁されます。

本以外のものでも、
折ったり、型抜きをしたり、ミシン目を入れたり、穴を開けたり…
と挙げればきりがないほどいろいろな加工方法があります。
それらの加工を経て、
印刷された1枚の紙は
みなさんが必要とする「製品」へと姿を変えるのです。

駆け足でご紹介してきた「印刷屋のオシゴト」。
これまで印刷業とは縁のなかったあなたにも
何となくその実像が見えてきたでしょうか?
もちろん、この作業手順は絶対的なものではなく
製品の仕様などに応じて柔軟に対応していますので、
何か印刷物を作ってみたいな、と思ったら
ニシキプリントへお気軽にご相談ください!

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